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等級
王国海軍の艦艇は、海軍本部の定めた規格に基づき、6等級に分けられていました。各等級毎に同じ規格で艦を建造し、その等級にあわせマスト、スパー、ヤード、セイル、リギン等も規格化することで、統制された艦艇を編成することができました。その歴史は、チャールズ1世の時代に始まります。当初は1トン当たりの乗組員の数で等級分けされていましたが、1677年ピープスにより、1門の大砲を操作するのに必要な乗組員の数を基礎とすることに変更されました。
等級の基礎となる大砲の数とは、艦艇の設計時におけるカノン砲のみを数え。カロネード砲は一時的なカノン砲の置換、もしくは補助の武装としてしか認められませんでした。乗艦の等級により艦長以下、士官、准士官の月給は決定され、士官、准士官及び海兵隊の定員も等級により決まっていましたので、この等級は非常に重要でした。
6等級以上の艦は、Post-Captainが指揮を執るものとされ、6等級艦以上はPost-Shipとも呼ばれました。また6等級以上の帆装は、すべてシップ型帆装でした。王国海軍軍艦をあらわすH.M.S(His Majesty's Ship)は、1790年頃から使用されていますが、この当時H.M.Sとつくのはすべて6等級以上の艦に限られました。 等級外の艦艇は例えシップ型帆装であっても、H.M.Sが使われることはなく、H.M.Sloop of War、H.M.ArmedCutterなどとされました。
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