Age of Sail王国海軍史 / CinqePorts(シンク・ポーツ)
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Cinqe Ports(シンク・ポーツ)
イングランドに常設の海軍など無かった時代、戦時には民間の船を組織的に徴用して軍船として使用した。 その組織としてノルマン征服以前のアングロサクソン王時代にまでさかのぼるのがCinqe Ports(シンク・ポーツ)である。
Cinqe Ports(シンク・ポーツ)とは英国海峡とドーバー海峡に臨する海港(ヘイスティング、ロムニー、ハイズ、ドーヴァー、サンドウィツチ、後にウインチェルシーとライが加わる)の5港が、法律上(サセックスからケントにいたる海岸線の司法権を共有し、海賊を取り締まる権限)・貿易上の特権(後には課税の免除も加わる)を得る対価として、戦時には船員乗船の船舶をイングランド王に提供する義務を負うというものであった。 5港はイングランド王に年に15日間に1254名乗船の57隻の船舶を無料で提供するという合意をしていた。15日を超えた場合は一定の支払いがイングランド王より与えられた。
- エドワード懺悔王(在位1042年~1066年)、1052年ゴドウィン伯の反乱鎮圧にCinqe Ports(シンク・ポーツ)提供の船舶を利用。
- ジョン王(在位1197年~1216年)、軍の渡仏にCinqe Ports(シンク・ポーツ)提供の船舶を利用。
- エドワード一世(在位1272年~1307年)、ウェールズ征服に際し、アングルシ遠征にCinqe Ports(シンク・ポーツ)提供の船舶を利用。
5港を統括する長官にはイングランド王の庶子が選ばれるなど、当時はイングランド王の予備海軍とも言うべきものであった。 ちなみにこの5港長官職(Lord Warden of Cinqe Ports)は名誉職位として英国に残っておりサー・ウィンストン・チャーチル、エリザベス皇太后がその職位に就いたこともある。
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