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Age of Sail
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縁故 anchor.png

当時の王国海軍で士官が仕事にありつくには、縁故が非常に重要な要素を持っていた。

 かのネルソン提督も、叔父のサックリング艦長の縁故が無ければ、早くして正規艦長になることは有りえなかった。サックリング艦長は「Navy Board(海軍本部艦政部)」の長を勤めた人物であり、それなりの影響力を持っていました。そして「セント・ビィンセント沖の海戦」でジャービス提督の後ろ盾を得、その後の活躍は言うまでも無い。

 縁故が無い海尉がどうなったかと言うと、半給のまま何十年も陸ですごす羽目になるわけでして。1799年の王国海軍海尉名簿の最先任は1744年任官、次席は1747年任官で、なんと55年も海尉のままであったわけです。

 先ず士官候補生になるために艦に乗り込むのに何らかの「縁故」、海尉任官試験も「縁故」次第、海尉任官しても乗艦するには「縁故」、仮に運良く海尉艦長に昇進しても、艦をもらうには「縁故」。艦をもらっても、拿捕賞金を得る巡航や、戦闘が予想される海域に派遣されるには艦隊司令長官の覚えめでたくなけりゃなりません。そして運良く敵艦(自艦より大型艦が理想)と遭遇し、敵艦を制圧、拿捕し初めて、海軍公報や新聞などに名が載り、正規艦長への道が開けた。そして、正規艦長なっても「縁故」は重要であったのである。


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最終更新: 2012-03-10 (土) 21:27:47 (JST) (4622d) by captaintadano
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