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蛇の足(おいおい)

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なし 蛇の足(おいおい)

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2004/3/22 18:45
鐵太郎(てつたろ) 

 手元に資料もなにもないので簡単に。(無責任)

 このあたりは、文化的なものより、造船工学や流体力学の世界になると思いますが、劣等生だった者が言うことですから、あまりあてにしないでください。(←おい!)

 船の速度は、水(海水)に対する抵抗に左右されます。
 その抵抗を減らすには、どうすればいいか。
 まず最初に成すべき事は、よけいな凸凹をなくし、表面をなめらかにすること。フジツボや海草がこびりついた船底が、きれいな船底より遅いのは当然のこと。

 つぎに、抵抗となる面積を減らさなくてはいけません。そのためにどうするか。水面(ウォーターライン)より下の面積を、極力減らす、つまりより平面に近い形にすればよろしい。水面下のふくらんだ下腹部をシェイプアップし、極端な話、平面にしてしまえばよい。
 むろん、そうはいきません。重心点とか、GM値とか、要するにひっくり返らないだけの安定性と、揺れが許容範囲に収まるようなバランスがとれなくてはいけない。

 第三に、水の流れがきれいに流れるようなラインに成形しなければなりません。
 流線型とか涙滴型とか言う言葉がありますね? あの形です。この流線型は、飛行機の主翼などでもさんざん研究されていますが、実を言うとまともな研究はWW2直前のころからでして、船の形やスクリュープロペラの形状への応用などは、ほんの半世紀ほどのものです。(反論は受け付けます。ちょっと自信がない。←おい)
 この、理想の流線型は、前から2/3のあたりが最大幅です。
 さらに船は、二種類の流体(空気と水)の間の層の中を走る物体ですから、その二種類の流体に起こる攪乱現象(ぶっちゃけて言うと「波」です)による抵抗をいかに小さくするか、と言うことが問題になります。

 この三つを元にあの模型のことを考えました。
 ジャックの目から見て、と同時に船乗りの目から見て、決定的と言える違いがあったはずですよね。
 船の半分より後のあたりが最大幅で、しかも前の方は比較的ふっくらしていましたが、後半は幅は広いにもかかわらず、水面下の「下腹部」は外へふくらむと言うより、やや内側に湾曲していたように記憶しているのですが、いかがでしょうか?
 上半身ふくよか、下半身は細めに引き締まっていたのではないかな。(笑)
 おそらく船体の割に積載量は少なめだったのでしょうね。
 船首部の形状は、それ程違いがあったのかどうかわかりません。

 これら形状が、従来の船の線形とはあまりにも異なったため船大工だったウォーリーの目を引き、そのあたりを誇張した模型になったのではないかと思います。
 そして、素人にはわからないこの形状の違いが、ジャックたち船乗りを瞠目させたのではないかな。
 一種のコロンブスのタマゴなのでしょうが、タマゴがわからない素人には、ただのつぶれたタマゴなのでしょう。(しくしく)

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