ロンドン便り Day5
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本日は199回目のトラファルガー海戦記念日であります。かねてからの予定どおりポーツマスへ出かけました。
到着すると青空が見えるのに時折横殴りの強い雨、そんな空の下HMSビクトリーには先日は掲げられていなかった「England expects」の信号旗が掲げられています。そして、王国海軍士官、下士官、セーラー服姿の水兵もちらほら見えます。それにポーツマスのNaval Cadetの少年・少女たちも指導官であるRNRの士官に引率されて来ていました。
もちろん本日もHMSビクトリーの艦内ツアーに参加です。指定された時間にHMSビクトリー前に行くと、日本人と思しき女性が1名見えましたので、思い切って声をかけましたところなんと翻訳家の大森洋子さん、これにはびっくりです。なんでも昨日はマートン・プレイスでジェフ・ハントと会い、本日はポーツマス、続けてジュリアン・ストックウィンと会う予定なのだそうです。艦内ツアーをご一緒する栄誉に浴することができました。艦内ツアーですが、本日はトラファルガー海戦記念日、王国海軍にとっては大切な日です。そのため、HMSビクトリーでは朝9時からセレモニーが行われ、「England expects」の信号旗、艦尾甲板のネルソンが撃たれたプレートとコックピットのネルソン死去の場所には月桂冠が置かれていました。又、ネルソン提督の大キャビンでは晩餐会の用意がされており、先日見学したときは違う特別な日であることを改めて感じました。
コックピットのネルソン死去の場所で個人的に黙祷をささげたのは言うまでもありません。一緒に艦内ツアーに参加していたカリフォルニアから来たという男性も祈りを捧げていました。
ポーツマス湾内ツアーに参加する大森さんと別れ、私はNaval Museumを再訪問、又先日時間切れとなったHMSウォーリアーを見学、その後SHOPでシップ・ビスケットを買い込みました(日本に着くまでにコクゾウムシがわくと面白いのですが)、このシップ・ビスケット、大きさはネルソンの時代のものより小さいものの、レシピは同じ、当時と同様にとっても硬く歯が立つ代物ではありません。SHOPの人に「食べれるか?」と聞いたとこと「食べれるけど、お薦めしないわよ」とのこと、まあ当たり前ですな(笑)
HMSビクトリーに後ろ髪を引かれながらもうひとつの目的地王国海兵隊博物館へ、バスもあるのですが1時間に1本、仕方が無いので往復タクシーです。
場所はイーストニーの王国海兵隊兵営の一角、そうダグラス・リーマンの「栄光の海兵隊」シリーズに度々登場する王国海兵隊のHOMEです。
ポーツマスと異なり王国海兵隊博物館は、HMSビクトリーで見かけたNaval Cadetの少年・少女たちがいたものの、他に訪れる人も少なく静かです。ここは海兵隊の創設から現代に至るまでの歴史が飾られています。私が一番興味のある帆走軍艦時代もひとつのコーナーが設けられています。階上には勲章の間もありその栄誉の歴史を語っています。
又、王国海兵隊軍楽隊の一角もあり、スクリーンではパレードの模様が映されていましたので思わず時間を忘れ見とれてしまいました。
王国海兵隊博物館を出るとその前はスピット・ヘッド泊地、往時には王国海軍の大艦隊が錨をおろしていた海です。来年はトラファルガー海戦200年を記念した、王国海軍国際観艦式が女王陛下臨席のもとに行われます。できたらその日にあわせて再訪したいものです。
長いようで短かった聖地巡礼の旅もこれで最後、明日は帰国です、寂しいけど仕方が無い。又、来ることのできる日があるでしょう。
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- ロンドン便り Day5 (只野四十郎, 2004/10/22 8:30)