ネルソン提督がトラファルガー海戦で着ていた制服、通称「トラファルガー・コート」。その制服の左胸にはにバース勲章を始め4つの勲章が刺繍レプリカが縫い付けられていいました。今でもその制服は英国グリニッジのNMMで見ることが出来ます。
勲章は単なるメダル(記章)とは異なりその人がどの勲爵士団(騎士団)のメンバーであるかを示すものです。当時イングランドにはガーター勲爵士団とバース勲爵士団しかなく、ガーター勲爵士団は王族を除き、高位の貴族24名に限られていたため、類まれなる戦功を挙げればバース勲爵士団のメンバーに選ばれ、バース勲爵士となることは、貴族に列せられる次に誉れ高きことでした。
ところが本物の勲章は金銀、ダイヤモンドなどの宝石で飾られた非常に高価なもの、しかも死後返却(貴族とは異なり一代限り)しないといけない。しかし人間、誉れ高き勲章を常に身に着けたいものですね。そこで、王室の許可の下、レプリカを作り特別な場合を除き正装の場合などではこれを用いました。
しか~し、略装のときはどうする。特に人一倍見栄っ張りのネルソン提督ですよ、バース勲位を得たからには常時見せびらかさないと気がすまない。と言うわけで略装には刺繍のレプリカが通常縫い付けられていたんです。ネルソン提督以外も多くの海軍士官も同様でした。
ところが、ネルソン提督のトラファルガー・コートの写真など見たことのある人はご存知だと思いますが、バース勲章に加え外国の勲章3個、合計4個の刺繍レプリカ勲章を略装に縫いつけていたのです。
今回その刺繍レプリカ勲章のレプリカ(ああ、ややこしい)を入手することが出来ました。
上段:the star of Order of the Bath(バース勲章)
中段右:the Order of the Cresent(トルコの三日月勲章)
中段左:the Order of St Ferdinand and of Merit(ナポリ王国のサン・フェルディナンド勲章)
下段:the German Oder of St Joachim(ドイツの聖ヨアキム勲章)
刺繍とは言え金糸、銀糸、などを使い見事なものです
ついでにネルソン提督関係の品をもう一つ。
昨年英国グリニッジNMMでトラファルガー200年を記念して発売された、王国海軍提督制服用のボタンをコピーした、ブレザー・ボタンセット。そうネルソン提督の制服のボタンと同じ。
いずれこのボタンでダブルのブレザーを作る予定ですがいつになることやら。胸ポケットにバース勲章の刺繍レプリカ飾ったら笑いもの:hammer:
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