Captain's Log
2008/01/01 火曜日
カテゴリー: 未分類 | (閲覧 :1055) |

皆様、あけましておめでとうございます。
今年も相変わらずの当サイトですが、よろしくお願いいたします。

さて、新年早々お詫びもうしあげます。
ザ・ロープの帆船模型展ですが、昨晩まで間違った日程で掲載していました。1月12日からではなく、1月17日から開催が正解です。
最初に情報を集めた11月末時点では1月12日だったのですが・・・

 ただいま帰省中でして、することも無く、やっと持参の「図説イングランド海軍の歴史」を読んでいます。王国海軍史を日本語で読める本は少ないので、英語読解力の低い私にはありがたい本です。
 が、最初のほうでAdmiraltyの訳語を海洋冒険小説の翻訳者が「海軍本部」と訳していることに触れ「仕方なく海軍本部という如何にも安っぽい造語をひねりだしたのであろう」と切ってすてているので、どうするのかなと読んでいったら、「この物語ではAdmiraltyを単に「アドミラルティ」と表記することにした。能の無い話だが、海軍本部のような未熟で奇妙な言葉を当てるよりはよほどましである。」だって、アハハ。
 確かに英語を無理やり日本語にしないといけない小説ではないので良いのですが、その割には別表2「海軍管理監督組織」では「海軍省」と当てていたり王国海軍の各組織に変な訳語を当ててます。統一性がないなあ。そして、England expects・・・の「もっとも優れた和訳は「皇国ノ興廃ハ此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」を置いて外には無い。」だそうで??? 読みにくくは無いのですが、ちょっと私の感覚とずれています。

 ところでこの本を書くきっかけとなったのは日本海軍、海上自衛隊ともに階級が等差級列的な秩序で並んでいるが、師匠格の王国海軍ではキャプテン、コマンダー、レフテンナント・コマンダーと支離滅裂に並んでいるようにしか見えないのを疑問に思ったとこからはじまったそうで、うーん、たしかに疑問はわかりますけどね、たまたま明治以降日本がすでにほぼ階級の出来上がっていた西洋の軍隊制度を導入したときに、大中小としただけであって、西洋では陸軍、海軍ともにPOST(配置)が、歴史を経てRANK(階級)になっただけなんですけど、この辺は軍事史として防衛大では教えていないのですかねぇ。

 おっと、肝心の中身は著者が現役の海上自衛隊海将補ですから、海軍の戦略、戦術がわかりやすく書かれていますし、シーパワーというあいまいな言葉についても理解しやすく説明してくれていますので、興味あるかたにはお奨めの一冊です。

コメントをどうぞ