Captain's Log
2008/02/24 日曜日
カテゴリー: 参考資料じゃないけれど | (閲覧 :1111) |

TV映画「ホーンブロワー」のヨアン・グリフィズ主演映画「AMAZING GRACE」待てど暮らせど日本では公開してくれないので、見たい欲求にまけてUK版DVDを入手しました。
18世紀後半から19世紀初めに奴隷貿易廃止廃止に尽力した英国の政治家ウィリアム・ウィルバーフォース(ヨアン・グリフィズ)の生涯と奴隷制度に対する英国庶民院での戦いを描いた作品です。英国庶民院での英国国民による奴隷貿易の禁止を可決してから200周年を記念して2007年3月に公開されました。

史実とは異なる部分もありますが、それは映画としての必要な脚色。脚本、主役、脇役の演技、時代考証、セットなどとても丁寧に作られた良い映画です。何故日本で公開されないのか不思議で仕方がありません。
史実のウィリアム・ウィルバーフォースは雄弁家だったそうですが、ヨアン・グリフィズが熱演しています。ヨアン・グリフィズの歌うAMAZING GRACEも聴き所です
ウィリアム・ウィルバーフォースを支持する政治家チャールズ・フォックスが、Longtitudeのジョンハリソン役マイケル・ガンボン、対立する政治指導者ターレトンが「待ち焦がれて」のウィントワース海軍大佐役キーラン・ハインズ、AMAZING GRACEを作詞したもと奴隷貿易船船長で改心し英国国教会の司祭となったジョン・ニュートンがアルバート・フィニーなど脇役陣もしっかりしてます。
惜しむらくは帆船は出てきますけど、帆走シーンがないことと、クラーレンス公ウィリアム(後のウィリアム4世)がイメージと違う、ウィリアム・ウィルバーフォースと同じく奴隷廃止論者だったチャールズ・ミドルトン提督(後のバーラム卿、トラファルガー海戦時の第一海軍卿)が登場しなかったことですね。

この奴隷貿易廃止のための奴隷貿易法に基づき王国海軍の任務に奴隷貿易船取り締まりの任務が増え、ボライソー・シリーズ25巻以降アダム・ボライソーのナポレオン戦争後奴隷貿易船の取り締まり任務の物語の背景となります。

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